湿度とは空気中に含まれている水分の量を現す尺度で、空気の湿り具合を示します。
ヒトの体の大部分は水分で構成されているため、乾燥していると気管支などの粘膜が乾燥しやすくなることや、病気の原因となるウイルスが活発化するなど、湿度の量は体調や健康に大きな影響を与えることから、湿度計で部屋の管理をすることが大切です。湿度はセンサーによって感知されますが、センサーは高分子抵抗式と高分子静電容量式の2種類に分類することができます。
双方とも水分を吸湿・脱湿する素材で電極間を橋渡しして電気信号に変換する構造となっており、その電気信号を抵抗で捉えるものが高分子抵抗式湿度計で、容量で捉えるものが静電容量式です。抵抗式は構造が簡単なため安価に大量生産できることが特徴ですが、湿度が20パーセント以下になると測定できないという弱点を持ちます。
一方静電容量式は低湿度でも測定できますが、静電気で測定するためノイズに弱いという特徴があるため、日本では湿度が20パーセント以下になる環境が少ないことと生産性の高さの面から、現在、世界的に主流になっているのは高分子抵抗式湿度計センサーとなっています。現在の湿度計センサーは改良が進み小型化されているため、設置しても部屋のデザインや雰囲気を壊すことがないため、病院や公共施設などの人の集まる場所には必要不可欠なものとなりました。また、美術館や博物館などでも、展示品の品質を維持するために活躍しています。