温度計はセンサーとの距離に注意

温度計とセンサーの距離が変わると、補正が必要になることを知らない人がほとんどです。

微少な電流の変化を計測するため、少しでも条件が変わると正確な値を知ることができなくなります。特に電線は距離が長くなると減衰が強くなり、流れる電流値が小さくなってしまいます。多少の違いであれば大きく影響することはありませんが、差が大きくなると減衰によって値が変わってきます。

異なる距離のセンサーで同じ温度を測っていても、温度計に届く電流値は違うことになり、長い距離のものの方が低い温度で表示されてしまいます。このようなことを発生させないためには、熱電対の長さを切り替えられるような設定ができる温度計を選択すると安心です。それでも切り替え忘れなどのリスクは残ってしまうので、センサーごとに自動検知するような機能があると安心です。

また、もう一つの解決策としては、無線タイプのセンサーを使うことも可能です。無線タイプであれば測定部からの距離を一定に保つことができるし、設定をいちいち切り替える必要もありません。複数のセンサーを同時に使用することができるのもメリットとなります。

温度計の原理がはっきりわかっていないと注意すべき点がわからないこともあります。原理を理解することが難しい時には、取り扱い説明書の注意事項をしっかりと確認してから使うようにしましょう。正しい値だと思っていものが、実際には不正確だったとなると、是正するのが大変です。

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