HACCPを導入するときには、必ずチームを作り上げることが必要になります。
管理者が一人で考えるのではなく、チームで取り組むことで、一人では気が付けないことがないようにします。出来るだけいろいろな分野の担当者が参加した方が効果が高くなります。例えば仕入れや保管、洗浄やカット、加熱とパッケージングなどそれぞれで目線が変わってきます。保管の担当者に加熱時間を考えてもらっても正確な数値が示されるわけはありません。適材適所の考え方で情報をもれなく収集できるようにしましょう。
HACCPでは、相互の影響も重要な要素になります。例えば加熱の現場から、もう少しカットを細かくしてくれれば、時間を減らすことができるなどの意見を取り交わすことも有用です。そのほかにも仕入れから保管条件を指示されることもあるでしょう。いろいろな分野から集められた担当者たちで、製品について説明を作成します。レシピや作り方の他にもどのような工程で、どのようなリスクがあるかなど、出来るだけ細かく説明します。
そして製造工程を明確にする作業に取り組みます。製品のことがわかると、無駄なことも見えてくるかもしれません。それがHACCPを採用した時のメリットでもあります。効率よく、基準を満たした作り方で食の安全を守ります。製造工程を現場に落とし込んでいけば、チームで把握した内容で製品が作られることになります。自分たちで考えた衛生管理は維持していきたいと考える気持ちが強くなります。